健康のすすめ『尿酸値コントロール(再録)』
前回大変ご好評いただいた「尿酸値コントロール」のお話。もう一度読みたいとのお声を多数頂戴いたしました。暴飲暴食をしがちになってしまう年末年始は丁度気になるテーマでもあります。そこで今回、年始のカレンダーに合わせて、尿酸値をコントロールするための生活習慣や食事のポイントについて、再びお届けいたします。
一般に「尿酸値が高い」ことは「通風の原因」として考えられがちですが、実はそれだけでなく、心疾患や腎臓病といった全身の様々な疾患を引き起こすリスクも高まります。尿酸値が高くなるのは遺伝的な要因もありますが、生活習慣の乱れが大きく影響していると言われます。
つまり、生活習慣の改善でコントロールすることが可能であり、特に尿酸値が既に高めの傾向にある場合は病気を防ぐためにもその値を正常に保つよう日頃から心掛けることが大切です。
尿酸とは...「プリン体」を原料として、からだの新陳代謝やエネルギー消費によってできる老廃物の一種。 プリン体とは...あらゆる生物の細胞内に含まれる生命維持に不可欠な物質の一つ。 (身体に良くないイメージがあるかもしれないですが、プリン体自体は悪者ではありません。) ⇒通常、尿酸は一定量に保たれていますが、生産量が多過ぎたり、腎臓からの排泄が少ないと血液中の尿酸が増え、結果的に尿酸値が高いという状態になります。 |
1、肥満の解消
肥満は、プリン体を合成しやすく尿酸の排泄機能が低下する傾向にあります。特に内臓脂肪型肥満は尿酸値を上昇させるので、適切な体重に戻すことが重要です。
2、バランスのとれた食事を心掛ける~特に意識したいこと~
●尿をアルカリ化する食品を摂りましょう
⇒肉類中心の食生活を続けていたり、尿酸値が高まると尿は酸性に傾く傾向にあり、尿酸が排泄されにくくなるため、尿をアルカリ化することが望ましいです。
・野菜(カボチャ、キャベツ、ゴボウ、大根、ナス、ニンジン、ホウレン草 等)
・海藻類、きのこ類、イモ類
・果物(スイカ、梨、パイナップル、バナナ、ブドウ、メロン 等)
・乳・乳製品
●ビタミンCを多く含む食品を摂りましょう
⇒尿酸排泄を促す働きがあると言われています。
・ケール、ゴーヤ、パプリカ、ブロッコリー、芽キャベツ、苺、キウイフルーツ 等
●水分をしっかり摂りましょう
⇒水分を多く摂ることで尿量が増え、尿酸を多く排泄しやすくなります。特に汗をかいた時は注意して補給しましょう。
・1日に1.5~2ℓくらいを目安に
・利尿作用のある緑茶、コーヒーなどもおすすめです。
●飲酒量を控えめに
⇒お酒は適量(日本酒1合、ビール500㎖程度)に、休肝日も設けましょう。
●プリン体の多い食品を控えめに
⇒特に多い食品:レバー、あん肝、白子、真イワシの干物
※食事から体内に取り込まれるプリン体は2割程度であり、尿酸の元となるプリン体のほとんどは体内で作られるため、プリン体の多いものを極端に避けるというよりも、日常生活の見直しと肥満、脂質異常症、高血圧などの改善がより重要です。
3、適度な運動を心掛ける
ウォーキングなどの軽い有酸素運動がおすすめです。激しい無酸素運動は新陳代謝を活性化し尿酸値を高めてしまうので注意しましょう。
4、ストレスを溜めない
ストレスは尿酸値に影響を与えることが分かっています。趣味やリフレッシュの時間を作り、ストレス解消することも大切です。
~尿酸値コントロールにおすすめの1月メニュー~
11日 | 夕食④「青菜と若芽のぬた」 朝食②「キャベツとエリンギのスープ」 |
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14日 | 夕食⑤「バナナミルク豆乳仕立て」 朝食④「大根の辛子和え」 |
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17日 | 朝食②「ごぼうのポタージュ」 | |
26日 | 朝食④「ケールのカレー醤油」 |
※詳しくはメニューカレンダーの献立表をご覧ください。